通常システム(ソフト)を制作する場合には、何度も打ち合わせを行い仕様書を作成しその内容に基づいて費用を算出しますが、打ち合わせによって作成した仕様書には限界があり、細かい使い操作性などについては盛り込みきれないために、当然制作途中で変更したいなどと云った要望が発生します。
このような事(仕様書の不備)を出来るだけ避けるために、綿密な打ち合わせを行い、出来るだけ詳細な仕様書を制作するようにすれば良いのですが、この行為もまた費用に反映せざるおえない費用となり制作コストアップの要因となってしまいます。
結局、弊社の経験上、仕様書と云うものには限界があり、やはり実物(開発途上のもの)を見て操作して頂いて、その時に発生した要望などを出来るだけ組み入れて行くのがベストかと思います。
しかし、従来のオンプレミス型の構築では、その制作途上のものを実際に操作して頂く為には、お客様の所へシステムを持参して訪問し操作して頂くか、お客様に開発現場に来て頂くしか方法がありませんでした。(これを行うのにも物理的・費用的に限界があると思います。)
このような事から、従来のオンプレミス型のシステム構築においては、ある程度の仕様書を作成してそれを元に見積を制作し、それを元に制作依頼(発注)を行い、出来上がったシステムを納品し、変更の要望がある場合(必ず変更要望は発生します)は、場合によっては有償で変更を繰り返し行う事になります。
これに対しクラウド・コンピューティング型では・・・
勿論、打ち合わせは必用ですが、厳密に打ち合わせを重ねる必用はなく、ある程度の仕様が決まった段階で、お見積もりを出して制作に取りかかり、この制作途上をお客様が逐次チェックする事により、徐々に仕様を合わせて行くと言う手法が取れます。
お客様はインターネット接続環境さえお持ちであればいつでも、何処でも操作出来ますので、このような事が可能になる訳です。
勿論、変更の内容によっては追加費用が発生する場合がありますが、出来上がってからの変更では無いために、費用も押さえられますし、何よりもオンプレミス型のようにお客様の所に出向く必用が無く、手元で修正できますので、出張旅費は基本的に掛かりませんので各段に安価で変更が可能です。
実は弊社でも長い間、従来型(オンプレミス型)のシステム構築を行ってまいりましたが、変更要望に際し、実際には変更そのものは無償で出来る程度の軽微なものの場合でも、結局はお客様の所に出向いてインストール・操作確認を行う必用があるためにその諸費交通費がその大半を占めるような変更費用のお見積もりを沢山お出しした経験があります。
最近では遠隔から操作して、これらの作業を行うことも可能ですが、クラウド・コンピューティング型と比較すると、費用面などから比較にはなりません。
□総括
結局、システムはオンプレミス型でもクラウド・コンピューティング型でもお客様にとってはどちらでも良いと思います。
お客様が使って頂いて使い勝手が良く低コストでシステムが構築出来ればそれで良いと思います。
弊社は、オンプレミス型、クラウド・コンピューティング型のどちらも構築経験があります、その経験を元に、この使い勝手が良くて低コストでシステム構築を行うにはクラウド・コンピューティング型の方がお勧めかと思います。
その大きな要因はクラウド・コンピューティング型は、打ち合わせ・納品・修正時の費用が必要上に掛かりすぎることです。(これらを間接費用と呼びます)
システム構築(プログラム制作)費用に両者大差は無いにしても、この費用に対し間接費用に差がありすぎます。クラウド・コンピューティング型はこの間接費用を極限まで削減することが出来ますので、当然同じ費用でも完成度の高い使い勝手の良いシステムが構築出来るわけです。
また、変更要望の度に費用を請求するのも信用問題と捉え予め保険のような意味合いで予め、ある程度の変更費用を盛り込んで於くのも間接費用アップの一因になっておりおます。
オンプレミス型では旅費交通費が諸経費として掛かってしまうので、仕方ないとは思いますが・・・
※一般論ですが・・・クラウド・コンピューティング型の場合、見積金額の約半分程度がこの間接費用となります。
実はオンプレミス型とクラウド・コンピューティング型を比較して頂きたいのはコストではありません。勿論、コスト的にもクラウド・コンピューティング型の方が低コストでシステム構築が出来るのですが、比較して頂きたいのは、出来上がり後の使い勝手・仕上がりの良さです。
一つのシステムが仕上がるためには、数十回から数百回の細かい変更が必用です。
システムが出来上がる前に机上でお客様に「どうしましょう?」と仕様に関して質問しても、まだ出来てもいないシステムに対して、「ここをこのようにして・・・!」と言った要望・意見には限界があります。
昔から“百聞は一見にしかず”と言います。 切実な要望は実際に使ってみてからの方が出易いに決まっています。実際に使ってみると「ここをこのように出来ますか?」と具体的な要望が出し易いはずです。 このような細かい要望を取り入れることが、システム構築にとって最も重要な事なのです。
今までのオンプレミス型では、変更するのは簡単でも、諸経費を考えると「有償になります!」と言わざるをえなかった事が、かなり減らすことが可能になるために当然お客様が思ったような使い勝手の良いシステムが出来上がる訳です。つまり、クラウド・コンピューティング型では実際に使ってみて細かな要望・希望を盛り込むような細かい変更が可能になります。
※クラウド・コンピューティング型では何でも無償で変更出来るわけではありません、内容よっては有償になる変更もあります。
実際に弊社の構築したラウド・コンピューティング型システムの殆どは初めシステムを導入されたお客様ではなくオンプレミス型を導入された経験があって、何らかの不満があって弊社のシステムを導入されたお客様が殆どです。